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今月の主題 胃癌の時代的変遷と将来展望 序説
胃癌の時代的変遷と将来展望
著者: 多田正大1
所属機関: 1多田消化器クリニック
ページ範囲:P.9 - P.10
文献購入ページに移動胃癌の時代的変遷を知る意味
「胃と腸」誌も本号で節目の40巻を迎えることになった.本誌は究極の消化管形態診断学を目標にする高い志で刊行されたが,すでに星霜39年間を経たことになる.40巻1号という節目の号としての主題を企画するにあたって,「胃癌の時代的変遷」をテーマの柱に取り上げたことは意義深い.「胃と腸」は胃癌研究を端緒にした月刊誌であり,原点に回帰することはそれなりに意味がある.消化器癌では大腸癌が増加しており注目されているものの,やはり胃癌患者数,死亡数は突出して多い.食道,小腸,大腸などの消化管診断を目標にする臨床医,病理医にとっても,胃癌診断を基礎に今日の診断学が確立された経緯がある.1962年に提唱された早期胃癌肉眼分類を基礎に,他臓器でも共通言語となる分類が完成した経緯がある.その意味でも40年目の節目に入る本号において,胃癌に対するわれわれの蘊蓄を傾ける絶好のテーマが設定されたことは意義深い.
「胃と腸」誌も本号で節目の40巻を迎えることになった.本誌は究極の消化管形態診断学を目標にする高い志で刊行されたが,すでに星霜39年間を経たことになる.40巻1号という節目の号としての主題を企画するにあたって,「胃癌の時代的変遷」をテーマの柱に取り上げたことは意義深い.「胃と腸」は胃癌研究を端緒にした月刊誌であり,原点に回帰することはそれなりに意味がある.消化器癌では大腸癌が増加しており注目されているものの,やはり胃癌患者数,死亡数は突出して多い.食道,小腸,大腸などの消化管診断を目標にする臨床医,病理医にとっても,胃癌診断を基礎に今日の診断学が確立された経緯がある.1962年に提唱された早期胃癌肉眼分類を基礎に,他臓器でも共通言語となる分類が完成した経緯がある.その意味でも40年目の節目に入る本号において,胃癌に対するわれわれの蘊蓄を傾ける絶好のテーマが設定されたことは意義深い.
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