文献詳細
文献概要
今月の主題 難治性潰瘍性大腸炎―診断と治療の新知見 ノート
潰瘍性大腸炎におけるnarrow band imaging(NBI)観察
著者: 松本主之1 工藤哲司1 中村昌太郎1 平橋美奈子2 八尾隆史2 飯田三雄1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学 2九州大学大学院医学研究院形態機能病理学
ページ範囲:P.1425 - P.1428
文献購入ページに移動光の深達度はその波長に影響され,短波長の光は浅層で反射されるのに対し,長波長の光は深部に到達する.さらに,体内では組織により光の吸収特性が異なっている.narrow band imaging(以下 NBI)は面順次型内視鏡において,狭帯域の分光特性光を発生する光源で特定の深度と色調を強調するシステムとして開発されたテクノロジーである.
最近,消化管内視鏡用のNBIステムとしてヘモグロビン吸収特性の狭帯域フィルターで構成された光源が開発されている1).このNBI光源は粘膜浅層の血管構築を強調し,上部消化管癌の深達度診断や大腸腫瘍の拾い上げに有用であることが報告されている2)~5).われわれは潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; 以下UC)に対してNBI観察を行う機会を得たので,その使用経験について述べる.
参考文献
掲載誌情報