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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻12号

2005年11月発行

文献概要

今月の主題 胃癌EMR後の異時性多発を考える 主題

胃癌内視鏡的切除後の遺残・多発癌発見を目指したサーベイランス

著者: 細川治1 海崎泰治2 伊部直之3 森下実1 服部昌和1 道傳研司1 林裕之1 宮永太門1 大田浩司1 奥田俊之1 新田佳苗1 加藤成1 福田和則4 辻光昭5

所属機関: 1福井県立病院外科 2福井県立病院病理 3福井県立病院内科 4福田胃腸科外科 5辻医院

ページ範囲:P.1623 - P.1632

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要旨 胃癌内視鏡的切除を行った190例に追跡を実施し,18例(9.5%)に遺残を見い出した.遺残診断までの平均期間は208日であり,上部領域では高率に発見された(p<0.01).累積遺残発見率は1年8.8%,2年9.7%,3年12.4%と上昇したが,3年以後にはなかった.また,14例(7.4%)に合計21個の多発癌巣を見い出した.多発診断までの平均期間は768日であった.初回癌巣の肉眼型と同じもの8個,異なったもの13個であり,近傍発生14個,離れたもの7個であった.累積多発癌発見率は1年5.6%から7年26.9%まで,ほぼ一様の傾きで上昇した.内視鏡的切除後のサーベイランスとしては,一括完全切除以外では1年目に数回,白色瘢痕化する3年目までは年1回の切除部位生検を含めた内視鏡追跡を実施する.多発癌診断のためには1年間隔に,初回癌巣近傍を入念に,胃全体を観察し,追跡期間は可能な限り長くすべきである.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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