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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻12号

2005年11月発行

文献概要

今月の症例

特異な形態を呈した出血性十二指腸GISTの1例

著者: 郷田憲一1 斉藤彰一1 池上雅博2 田尻久雄13 小林克敏4 三森教雄4 矢永勝彦4 名越和夫5 佐藤寿一5

所属機関: 1東京慈恵会医科大学内視鏡科 2東京慈恵会医科大学病理 3東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科 4東京慈恵会医科大学外科 5名越クリニック

ページ範囲:P.1592 - P.1595

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〔症 例〕 59歳,男性.過去4年間に5回の2~3日間持続する多量の黒色便を認め,輸血も施行されていた.他院にて,繰り返し上・下部消化管を中心に精査されたが,出血源は不明であった.小腸出血が疑われ,2004年6月4日,当科にてカプセル内視鏡検査を施行した際,十二指腸に浮遊する新鮮血を認め,出血性病変の存在が疑われた.2004年6月30日,精査・加療目的にて当院外科入院となった.

〔上部消化管内視鏡所見〕 下十二指腸角より約3cm肛門側に,内腔に突出する隆起性病変を認めた.急峻な立ち上がりを呈する病変基部の上皮は,周囲の十二指腸粘膜と同様であり,明らかな境界はなかった(Fig. 1a).大小様々な類円形~不整形の多発潰瘍を伴っており,潰瘍底は,やや混濁した半透明の膜で被覆されていた(Fig. 1b).色素撒布像では,潰瘍部以外は絨毛様の粘膜で覆われていた(Fig. 1c).

参考文献

1)三島利之,長南明道.消化管の平滑筋性腫瘍,神経性腫瘍,GISTの診断と治療―胃・十二指腸.胃と腸 39 : 552-559, 2004
2)横井千寿,後藤田卓志,下田忠和,他.消化管カルチノイドの診断と治療―十二指腸・小腸.胃と腸 39 :583-591, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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