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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻13号

2005年12月発行

文献概要

今月の主題 いわゆる側方発育型大腸腫瘍の治療法を問う 序説

側方発育型大腸腫瘍をめぐる話題

著者: 多田正大1

所属機関: 1多田消化器クリニック

ページ範囲:P.1719 - P.1720

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 大腸上皮性腫瘍の発育形式には多様性があるが,大きく分けて腸壁に対して垂直方向へ発育する腫瘍と水平方向に成長するものがある.腸管の水平方向に向かって発育し,背が高くならず扁平な形態を呈する病変に対して,large sessile polyp,顆粒集簇様病変,IIa集簇様大腸病変,creeping tumor,花壇様隆起,水平発育型腫瘍,結節集簇様病変,側方発育型大腸腫瘍,表層拡大型腫瘍など,様々な呼称がされてきた.名称は異なるにせよ,われわれもその形態をイメ-ジできるように疾患概念は定着してきている.

 本誌でも27巻4号(1992年)において「大腸のいわゆる結節集簇様病変」,31巻2号(1996年)では「いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは」と題する主題が企画された.本号でも「いわゆる側方発育型大腸腫瘍の治療法を問う」となっており,いまだに「いわゆる」を冠につけている.このような水平発育する腫瘍に対する過去の討論において,名称ひとつにしても決着がついていないからであろうか? それとも過去の討論の経緯に配慮したからであろうか?名称だけでも議論が多い分野である.

参考文献

1)多田正大,望月福治,小越和栄,他.結節集簇様大腸病変の臨床的取り扱い─内視鏡治療の適応と限界.胃と腸27 : 421-427, 1992
2)蓮田究,尾田恭,服部正裕.その他の隆起性病変(結節集簇様病変,絨毛腺腫,鋸歯状腺腫).長廻紘(編).腫瘍内視鏡学.pp 155-161,医学書院,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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