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今月の主題 いわゆる側方発育型大腸腫瘍の治療法を問う 主題
いわゆる側方発育型大腸腫瘍の治療―私はこう考える
著者: 小山恒男1
所属機関: 1佐久総合病院胃腸科
ページ範囲:P.1840 - P.1842
文献購入ページに移動 いわゆる側方発育型大腸腫瘍(lateral spreading tumor ; LST)はgranular typeとnon-granular typeに大別される.granular typeの担癌率は低く大部分はtubular adenomaであるが,non-granular typeでは癌を合併する危険が高く,一部にsm浸潤を伴うことが知られている.したがって,non-granular typeでは一括切除による詳細な病理組織学的検索が必須となる.
従来のsnare EMR(endoscopic mucosal resection)では切除面積に制限があるため,腫瘍長径が1cmを超えると一括切除は難しくなる.一方ESD(endoscopic submucosal dissection)は一括切除率が高いという特徴を有すが,大腸には,➀管腔が屈曲している,➁ひだがある,➂スコープの操作性が悪い,➃固有筋層が薄いという臓器的特徴があり,大腸ESDは胃のESDより難しい.この困難を克服するために山本は局注液にヒアルロン酸ナトリウムを用い,矢作はflexナイフを開発し,筆者はhookナイフを開発した.
従来のsnare EMR(endoscopic mucosal resection)では切除面積に制限があるため,腫瘍長径が1cmを超えると一括切除は難しくなる.一方ESD(endoscopic submucosal dissection)は一括切除率が高いという特徴を有すが,大腸には,➀管腔が屈曲している,➁ひだがある,➂スコープの操作性が悪い,➃固有筋層が薄いという臓器的特徴があり,大腸ESDは胃のESDより難しい.この困難を克服するために山本は局注液にヒアルロン酸ナトリウムを用い,矢作はflexナイフを開発し,筆者はhookナイフを開発した.
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