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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻13号

2005年12月発行

文献概要

今月の主題 いわゆる側方発育型大腸腫瘍の治療法を問う 主題

いわゆる側方発育型大腸腫瘍の治療―私はこう考える

著者: 寺井毅1 坂本直人1 阿部哲史1 別府加寿子1 浪久晶弘1 黒澤明彦1 長田太郎1 永原章仁1 大草敏史1 荻原達雄1 佐藤信紘1

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.1843 - P.1846

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 近年,いわゆる側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor ; LST)は肉眼型を反映しない用語や定義の曖昧さから,学会や研究会で多くの研究者より批判されてきた.しかし,大腸LSTは内視鏡的切除の重要性より,内視鏡治療の現場で自然と使用されていった.特に,内視鏡治療の見地から学会や英文原著論文の報告がなされていった1)~3).大腸LSTは,現在ESD(endoscopic submucosal dissection)の適応の論議も含めて,大腸の内視鏡治療上最も重要な病変群である.今回,大腸LSTの内視鏡治療に関して,一括・分割切除の問題も含めて,当科のデータをもとに私見を述べる.

参考文献

1)Tamura S, Onishi S. Images in clinical medicine. Laterally spreading colon cancer. N Engl J Med 351 : e24, 2004
2)Saito Y, Fujii T, Kondo H, et al. Endoscopic treatment for laterally spreading tumors in the colon. Endoscopy 33 : 682-686, 2001
3)Ohno Y, Terai T, Ogihara T, et al. Laterally spreading tumor: clinicopathological study in comparison with the depressed type of colorectal tumor. J Gastroenterol Hepatol 16: 770-776, 2001
4)寺井毅,今井靖,二瓶英人,他.LST の臨床的意義―臨床病理学的検討からみたその特殊性.早期大腸癌 2 :505-516, 1998
5)阿部哲史,寺井毅,坂本直人,他.LST由来進行癌の臨床病理学的特徴―とくにLST non-granular-type(LST NG)の自然史を巡って.早期大腸癌 7 : 129-137, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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