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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻2号

2005年02月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

粘膜下腫瘍様の形態を呈した進行結腸癌の1例

著者: 奥村浩二1 渡辺秀紀1 小沢俊文1 土屋豊一1 丹治伸夫1 安斎幸夫1 海上雅光2

所属機関: 1わたり病院消化器科 2わたり病院病理科

ページ範囲:P.233 - P.238

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要旨 82歳,男性.主訴はなし.触診にて右下腹部に腫瘤を認めたため入院した.注腸X線では上行結腸内側に7cmに及ぶ陰影欠損像と伸展不良,多数のひだ集中を認めた.内視鏡では頂部に白苔を有し,周囲粘膜は健常な隆起性病変を認めた.EUSでは腫瘍は筋層と連続性を有し,ダンベル型の形態を呈していた.画像検査からは粘膜下腫瘍を疑ったが,白苔部からの生検により腺癌の診断を得た.粘膜下腫瘍様の形態を呈した進行結腸癌と診断し手術を施行した.結果は,上行結腸癌,5型(粘膜下腫瘤型),7cm大,粘液癌を一部に有する低分化癌,深達度はsi,ly1,v1,n0であった.

参考文献

1)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,6版.金原出版,1998
2)西上隆之,平田一郎,江頭由太郎,他.粘膜下腫瘍の形態を示した大腸癌.胃と腸 38 : 1537-1542, 2003
3)小田丈二,中村尚志,入口陽介,他.虫垂入口部近傍に粘膜下腫瘍様の形態を示した大きさ18mmのIs+IIc 型sm癌の1例.胃と腸 38 : 1567-1575, 2003
4)長廻紘,五十嵐達紀,大原登,他.表面型早期大腸癌粘膜下層浸潤様式.日消誌 88 : 2101-2106, 1991
5)尾関豊,小山登.多発性大腸ポリープに併存し,粘膜下腫瘍様所見を呈した早期大腸癌の一例.Gastroenterol Endosc 34 : 2088 -2093, 1992
6)豊田和弘,岡島正純,浅原利正,他.大腸粘液癌の検討.日本大腸肛門病会誌 47 : 324-330, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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