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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻4号

2005年04月発行

特集 消化管の出血性疾患2005

序説

消化管の出血性疾患

著者: 飯田三雄1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.428 - P.430

文献概要

 消化管からの出血は,吐血,下血,血便といった肉眼的に明らかな異常としてとらえられる顕出血と,潜血反応で初めて判断できる程度の少量出血である潜出血に大別される.特に,前者で急速に大量出血がある場合にはショック症状を呈し,迅速なショック対策および出血源の検索・止血治療が必須であり,救急医療の対象となる.一方,後者でも持続的に出血が続く場合には,顔面蒼白,易疲労感,全身倦怠感,動悸などの貧血症状が緩徐な経過で出現してくる.また,消化管出血の原因は多岐にわたり,消化管疾患だけでなく,肝・胆道・膵疾患や全身性疾患などもその原因疾患として挙げられる.したがって,消化管の出血性疾患の診断と治療について,最新の知識を整理し理解を深めておくことは日常臨床において極めて重要と考えられる.本増刊号はこのような背景から企画された.

参考文献

1)吉利和.内科診断学,改訂8版.金芳堂,pp 408-411, 1997
2)八尾恒良.下部消化管出血―原因疾患とその特徴.臨外 38 : 1415-1420, 1983
3)Yamamoto H, Sekine Y, Sato Y, et al. Total enteroscopy with a nonsurgical steerable double-balloon method. Gastrointest Endosc 53 : 216-220, 2001
4)飯田三雄.小腸疾患へのアプローチ.八尾恒良,飯田三雄(編).小腸疾患の臨床.医学書院,pp 3-12, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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