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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻4号

2005年04月発行

特集 消化管の出血性疾患2005

疾患各論

17.大腸腫瘍癌,その他

著者: 樫田博史1 工藤進英1 竹内司1 大塚和朗1 山村冬彦1 大前芳男1 笹島圭太1 工藤由比1 大森靖弘1 下田良1 請川淳一1 佐々木廣仁1 小林泰俊1 鎮西亮1 田中淳一1

所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院消化器センター

ページ範囲:P.639 - P.642

文献概要

要旨 大腸腺腫や早期癌では,大きな隆起性病変以外で顕出血を呈することはまれで,進行大腸癌でも大量出血を来すことは少ないが,有症状大腸癌の中で血便の占める割合は大きい.当院で血便を主訴に大腸内視鏡検査を受けた患者の17%に腺腫・癌が発見された.これらの腫瘍が出血源でなかったものも含まれている.たとえ痔や憩室からの出血であっても,大腸腫瘍が並存している可能性があるので,それを念頭に置いて内視鏡検査を施行する必要がある.便潜血反応は,感度・特異度に問題が残るものの,有症状者よりも早期の大腸癌発見の契機としては有効である.

参考文献

1)松永厚生,野村美樹子,菊地達也,他.大腸癌とHematochezia.消化器内視鏡 11 : 1249-1253, 1999
2)杉山龍平,藤田昌英,奥山也寸志,他.外科的立場からみた大腸検診発見例の特徴とその治療成績の検討.日消集検誌 94 : 55-62, 1992
3)多田正大,北村千都,平田学,他.免疫便潜血検査.胃と腸 29 : 5-11, 1994
4)竹内司,工藤進英,樫田博史,他.大腸癌検診を考えるIII. 精密検査2. 大腸内視鏡検査.早期大腸癌 8 : 493-497, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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