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文献詳細

雑誌文献

胃と腸40巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 消化管の出血性疾患2005 止血術

6.高周波電気凝固法

著者: 高鍬博1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院消化器内科

ページ範囲:P.696 - P.697

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はじめに

 高周波電気凝固法は高周波電流の通電による発熱で,血管内血液の熱凝固,血管壁の収縮,周囲組織による血管の圧迫,血管壁の接着などを起こさせて止血する方法である.

 本法は平塚ら1)により開始されたが,当初使用された単極電気凝固子は通電による組織障害の広がりが予測しにくく,時には深く焼けて穿孔の偶発症があることなどの問題があった.しかし,現在使用されている双極電気凝固子では,粘膜に接触している近接した2個の電極の近傍にのみ電流が流れるため,組織凝固は表層に限局し深層障害の危険が少ない.

参考文献

1)平塚秀雄,長谷川充輝,檜山護,他.高周波電流による焼灼止血法.胃と腸 15 : 727-731, 1980
2)山本博,大西良男,丸山宜之,他.4端子bipolar凝固子による経内視鏡的高周波電気凝固止血法の基礎的検討.日消誌 78 : 740, 1981
3)高鍬博,羽白清.高周波電気凝固法.消化器内視鏡 8 : 1189-1192, 1996
4)高鍬博.内視鏡的止血法と止血手技―静脈瘤以外の出血に対する高周波凝固法.浅木茂(編).消化器内視鏡止血術.メジカルビュー社,pp 66-70, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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