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著者: 大谷吉秀
所属機関:
ページ範囲:P.1084 - P.1084
文献購入ページに移動高度進行胃癌に対するこのような治療法と,早期胃癌に対する内視鏡治療は決して相反するものではなく,それぞれ胃癌治療の両端を担うものである.両者の間を埋める手術療法の多様化と並行して,個々の患者さんの病状,全身状態,人生観に従って最も適した(個別化された)治療を行うための選択肢が増えたことは歓迎したい.これまで行われてきた内視鏡治療と外科治療の適応基準に関する議論に加えて,化学療法と外科的切除の選択についてもこれからは大いに議論されていくものと思われる.本特集が胃癌研究の指導的立場にあるわが国の採るべき今後の方向性を提示し,新しく門戸が開かれようとしている化学放射線療法の効果判定や作用機序の解明,ガイドライン作成に少しでも役割を果たせることを期待したい.
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