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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻10号

2006年09月発行

文献概要

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編集後記

著者: 小山恒男

所属機関:

ページ範囲:P.1476 - P.1476

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 かつて食道sm癌は幻の癌と言われ,食道癌の大部分は進行癌であった.しかし先人たちの努力の結果,現在ではsm癌のみならず微小m癌までもが発見可能となった.食道m1, 2癌には転移がまずないので,この時点で発見すると内視鏡的切除術で根治が可能である.一方,m3,sm1癌にはリンパ節転移の危険がある.さらに深くsm2, 3癌になるとリンパ節転移は50%前後にまで上昇する.いかに発見し,どう治療すべきか? 本号はこれらの問題を解決するために企画された.

 まずは診断である.通常内視鏡,X線のみならず拡大内視鏡,EUSやPETを用いた進行度診断を解説した.“達人が最新鋭の装置を用いるとここまで診断できる"という現時点での到達点が明らかにされた.治療面においては手術のみならず,放射線・化学療法の長期成績が明らかにされた.また,sentinel node検索の現状,EMR・ESD+α療法の成績,残された課題も提示された.本号では現時点での食道m3,sm癌に対する最新の診断,治療法を網羅した.諸兄の診療にお役立ていただければ幸いである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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