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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻11号

2006年10月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌に対するESDと腹腔鏡下手術の接点 主題

早期胃癌に対するESDの適応拡大の可能性

著者: 高橋亜紀子1 小山恒男1 宮田佳典1 友利彰寿1 堀田欣一1 森田周子1 田中雅樹1 古立真一1

所属機関: 1佐久総合病院胃腸科

ページ範囲:P.1491 - P.1499

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要旨 2000年1月から2003年5月までにフックナイフを用いてESDを施行した早期胃癌のうち適応内群:82例84病変,適応拡大群(分化型):51例53病変,適応拡大群(未分化型):3例3病変を対象とした.偶発症の発生に差はなかった.一括完全切除率は,それぞれ95.2%,86.8%,66.7%で3群間に有意差はなかった.局所再発率は3群ともに0%であった.3年生存率は3群ともに100%であった.以上より早期胃癌に対する内視鏡治療の適応拡大は可能と考えられた.ただし適応拡大群(未分化型)については症例が少ないため,今後,症例を重ね検討が必要である.

参考文献

1) Gotoda T, Sasako M, Yanagisawa A, et al. Incidence of lymph node metastasis from early gastric cancer ― Estimation with a large number of cases at two large centers. Gastric Cancer 3 : 219-225, 2000
2) 日本胃癌学会(編).胃癌治療ガイドライン,2 版.金原出版,2004
3) 小山恒男,田中雅樹,友利彰寿,他.早期胃癌に対する ESD 治療の予後―術後 3 年以上の成績.胃と腸 41 : 87-90, 2006
4) 池原久朝,後藤田卓志,小田一郎,他.早期胃癌 ESD 後の長期経過の検討.胃と腸 41 : 91-98, 2006
5) 笹子三津留,木下平,丸山圭一.早期胃癌の予後.胃と腸 28 : 139-146, 1993
6) 中野和夫,柳澤昭夫,宇都出公也,他.未分化型胃癌に対する内視鏡的粘膜切除(EMR)の適応限界―病理の立場から.胃と腸 30 : 1289-1294, 1995
7) 滝沢耕平,下田忠和,中西幸浩,他.早期胃癌に対する内視鏡的切除の適応拡大―未分化型腺癌について.胃と腸 41 : 9-17, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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