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特集 消化管内視鏡治療2006 序説
消化管内視鏡治療
著者: 幕内博康1
所属機関: 1東海大学医学部外科
ページ範囲:P.422 - P.424
文献購入ページに移動腫瘍や狭窄,出血などの消化管病変に対する内視鏡治療の進歩・発展には目を見張るものがある.治療法や手技の発展にはそれを支える器機・器具の進歩がある.およそ先人の考えなかった治療はないように思われるが,新しい器機の開発により蘇ること,新しい芽を出すことも少なくない.
高齢化社会の到来は,低侵襲治療への欲求を加速し,外科的治療から内視鏡治療へとの流れは勢いを増すばかりである.内視鏡治療に対する患者の要望とともに,医師の関心にも極めて大きなものがある.学会で会場に溢れるばかりの聴衆を集めた内視鏡治療を考えてみると,内視鏡的止血術,大腸ポリペクトミー,内視鏡的硬化療法,早期胃癌に対するstrip biopsyに始まり,食道・大腸へと広がった内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection ; EMR)などが挙げられる.最近は,内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)が花盛りであり,雑誌の特集や学会の主題,セミナー等盛況を呈している.
本誌は各種の内視鏡治療のすべてが網羅されている.初心者はもちろんのこと,ベテランの医師も本誌を通読することにより,種々の手技の使い分け,適応の問題など今一度考えていただければ幸いである.それが,より良い内視鏡治療,新しい内視鏡治療法への発想へとつながることを希望する.
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