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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 消化管内視鏡治療2006 各論 1.早期癌に対する内視鏡治療

2)食道 (4)ESD

著者: 小山恒男1 友利彰寿1 堀田欣一1 森田周子1 田中雅樹1 古立真一1 宮田佳典1

所属機関: 1佐久総合病院胃腸科

ページ範囲:P.491 - P.497

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要旨 正確な病理学的検討ができ,局所再発がないというESDの利点は食道においても共通だが,食道は固有筋層が薄く心拍動の影響も大きいため,一般にESDは困難とされてきた.本稿ではESDに至るまでの準備,マーキング,局注,粘膜切開,トリミング,粘膜下層剝離,止血,出血予防,穿孔時の対策まで,食道ESDを安全,かつ確実に施行するための手順を解説した.食道ESDも胃と同様に戦略を立てることが重要である.粘膜切開はどこから開始すべきか? 連続して切開するのか? 剝離はどこから開始するのか? 体位は? 出血時の対応は? すべての事態を予測し,対策法を考えてからESDを開始すると困難な状況を冷静に打破することができる.

参考文献

1) 小山恒男.食道癌に対するEMRの選択法.消化器内視鏡 12 : 718-719, 2000
2) Oyama T, Kikuchi Y. Aggressive endoscopic mucosal resection in the upper GI tract―Hook knife EMR method. Min Invas Ther & Alied Technol 11 : 291-295, 2002
3) 小山恒男,平澤大,菊池勇一,他.早期胃癌に対する切開・剝離術の治療成績と問題点.胃と腸 39 : 35-38, 2004
4) 小山恒男,菊池勇一,宮田佳典,他.フックナイフを用いた切開剝離法による食道m1,m2癌の治療成績.消化器内視鏡 15 : 357-363, 2003
5) 小山恒男.Endoscopic Surgery 切開・剝離 EMR Hookナイフを中心に.日本メディカルセンター,2003
6) 小山恒男,平澤大,菊池勇一,他.早期胃癌に対する切開・剝離術の治療成績と問題点.胃と腸 39 : 35-38, 2004
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8) Yamamoto H, Yahagi N, Oyama T, et al. Mucosectomy in the colon with endoscopic submucosal dissection. Endoscopy 37 : 764-768, 2005
9) Oyama T, Tomori A, Hotta K, et al. Endoscopic submucosal dissection on early esophageal cancer. Clin Gastroenterol Hepatol 3 : S67-S70, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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