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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 消化管内視鏡治療2006 各論 1.早期癌に対する内視鏡治療

3)胃 (1)2チャンネル法

著者: 浜田勉1 斉藤聡1 阿部剛1 近藤健司1 花田健治1 田村俊二1 北村成大2 八巻悟郎3 東馨3

所属機関: 1社会保険中央総合病院内科 2社会保険中央総合病院病理 3こころとからだの元氣プラザ消化器科

ページ範囲:P.501 - P.507

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要旨 斜視型2チャンネル型スコープで大型把持鉗子とバイポーラスネアを使用し,mと診断した手術可能な胃癌560病変をEMRした.切除標本の病理検索で,mが93.2%,smが6.8%であった.大きさ別一括切除率は1cm以下では92.1%,1.1~2.0cmでは68.0%,2.1~3.0cmでは16.5%,3.1cm以上では0%であった.551病変を経過観察し,46病変(8.3%)に遺残再発を認めた.大きさ別遺残再発率は1cm以下では8.1%,1.1~2.0cmでは6.3%,2.1~3.0cmでは9.0%,3.1cm以上では27.8%であった.遺残再発例のうち,29病変は再内視鏡治療により癌は消失したが,17病変は外科手術された.手術標本上での癌遺残はmが12病変,smが2病変,筋層以深への浸潤が3病変であった.

参考文献

1) 多田正弘,村田誠,村上不二夫,他.Strip-off biopsyの開発.Gastroenterol Endosc 26 : 833-839, 1984
2) 日本胃癌学会(編).胃癌治療ガイドライン,2版.金原出版,2004
3) 石後岡正弘,内沢政英,河島秀昭,他.早期胃癌に対するHSE局注を併用した内視鏡的粘膜切除法(ERHSE)の新しい手技―粘膜下層直接切離による一括切除法.消化器内視鏡 11 : 1323-1327, 1999
4) 竹下公矢,井上晴洋,本田徹,他.胃癌の内視鏡的粘膜切除術.手術 47 : 1537-1546, 1993
5) 稲土修嗣,矢田豊,宮際幹,他.早期胃癌におけるより安全で信頼性の高いEMR―4点固定法.消化器内視鏡 8 : 499-509, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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