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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 消化管内視鏡治療2006 各論 1.早期癌に対する内視鏡治療

3)胃 (3)ESD ① Hookナイフ

著者: 平澤大1 藤田直孝1 石田一彦1 米地真1 妹尾重晴1 鈴木敬1 菅原俊樹1 松永厚生1

所属機関: 1仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科

ページ範囲:P.518 - P.522

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要旨 Hookナイフは先端が直角に曲がったナイフである.この部分を利用して,粘膜や粘膜下層の線維を把持し,固有筋層から遠ざかる方向に切開・剝離操作を行う.よって,穿孔の危険が非常に少なく,安全なESDが可能である.2003年11月から2005年9月まで,当施設でHookナイフを用いた胃ESD 170病変の成績は,一括切除率95.3%,一括完全切除率88.2%であり,同期間に行った従来のEMRと比較して,良好な成績であった.穿孔率は1.8%であり,EMRと差はなかった.安全なESDを行うにあたり,Hookナイフは有用なディバイスである.

参考文献

1) 小野裕之,後藤田卓志,山口肇,他.ITナイフを用いたEMR―適応拡大の工夫.消化器内視鏡 11 : 675-681, 1999
2) 小山恒男.Endoscopic Surgery 切開・剝離 EMR―Hookナイフを中心に.日本メディカルセンター,2003
3) 平澤大,小山恒男,宮田佳典,他.フックナイフを用いたESD.臨牀消化器内科 19 : 1205-1210, 2004
4) 矢作直久,藤城光弘,角島直美,他.早期胃癌に対する切開・剝離法の治療成績と問題点―細径スネア・フレックスナイフ.胃と腸 39 : 39-43, 2004
5) 日本胃癌学会(編).胃癌治療ガイドライン,2版.金原出版,2004
6) 濱中久尚,後藤田卓志,横井千寿,他.早期胃癌に対する切開・剝離術の治療成績と問題点―ITナイフ.胃と腸 39 : 27-34, 2004
7) 小山恒男,平澤大,菊池勇一,他.早期胃癌に対する切開・剝離術の治療成績と問題点―フックナイフ.胃と腸 39 : 35-38, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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