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文献概要
特集 消化管内視鏡治療2006 コラム
回収法
著者: 清水誠治1
所属機関: 1大阪鉄道病院消化器内科
ページ範囲:P.560 - P.560
文献購入ページに移動大型の病変が多発している場合,下部大腸であれば病変を切除するたびにスコープを引き抜いて回収することが可能であるが,深部大腸では難しい.あらかじめ大型の病変が存在することが判明している場合には,スライディング・チューブを下行結腸に留置しておくと,回収ルートとして利用できる.予期せず,深部大腸で比較的大型の多発性病変を治療する必要が生じた場合には,バスケット鉗子や回収ネットを用いれば複数の病変の回収が可能である.しかし,前者ではせいぜい3個が限度であり,後者では多分割の標本の回収を含めて収納できる総容量が大きいが一度収納すると外すことができない.多少煩雑ではあるが,糸付きクリップを用いて複数の病変を回収することも可能である.吸引での回収はできないが良性であることが明らかな病変であれば,スネアで分割したうえで吸引して回収することもある.
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