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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 消化管内視鏡治療2006 各論 4. 出血に対する内視鏡治療

2)局注(純エタノール,HSE等)

著者: 三井慎也1 野村昌史1 西森博幸1 一箭珠貴1 矢根圭1 真口宏介1

所属機関: 1手稲渓仁会病院消化器病センター

ページ範囲:P.663 - P.666

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要旨 内視鏡的止血術は現在消化管出血に対する止血法の第一選択に位置する.内視鏡的止血術には,様々な止血法(クリップ法,熱凝固法,局注法等)があるが,局注法は比較的簡便で安価なため広く普及している.純エタノール法は強力な組織脱水・固定作用を有した止血法であり,適応範囲も広い.HSE法は末梢血管収縮,組織膨化,フィブリノイド変性,血栓形成を止血機序としており,現在では他法との併用の際の一次止血として使用されることが多い.近年,各種止血法の普及により局注法の単独での使用は減少傾向にあるが,その特性を考えた適切な使用は現在においても十分有用である.

参考文献

1) 浅木茂.止血法に対する施設規模に応じた Decision Making.消化器内視鏡 15 : 170-177, 2003
2) 熊井浩一郎,浅木茂,大政良二.内視鏡止血ガイドライン.日本内視鏡学会(編).消化器内視鏡ガイドライン,2版.医学書院,pp 178-193, 2002
3) 浅木茂.純エタノール局注止血法.北島政樹,熊井浩一郎,幕内博康,他(編).最新消化器内視鏡治療.先端医療技術研究所.pp 50-53, 2002
4) 浅木茂.噴出性出血に対する純エタノール局注法の効果.消化器内視鏡 13 : 1775-1781, 2001
5) 山本栄篤,長浜隆司,中島寛隆,他.純エタノール局注法.胃と腸 40 : 683-685, 2005
6) 平尾雅紀,坪内友,高杉英朗,他.上部消化管出血に対する止血術―HSE局注法のコツ.消化器内視鏡 11 : 1309-1312, 1999
7) 吉田正史,野村昌史,野口知子,他.HSE局注法.胃と腸 40 : 686-687, 2005
8) 熊井浩一郎.消化管出血における診断・治療のDecision Tree.消化器内視鏡 15 : 147-153, 2003
9) 横山靖,西元寺克禮.消化管止血術.「胃と腸」編集委員会(編).胃と腸ハンドブック.医学書院,pp 271-277, 1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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