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特集 消化管内視鏡治療2006 各論 7. 内視鏡的胃瘻造設術
内視鏡的胃瘻造設術
著者: 嶋尾仁12
所属機関: 1消化器治療内視鏡研究所 2ケイアイ飯田橋クリニック
ページ範囲:P.695 - P.699
文献購入ページに移動要旨 1990年代後半から増加した本邦の内視鏡的胃瘻造設術件数は2005年では造設約10万件,交換約30万件に達している.造設方法には従来と大きな変化はみられていないが,偶発症発生減少のため,瘻孔周囲の胃壁固定が併設されるようになっている.適応では,恒久的な栄養瘻以外に,一時的な栄養瘻や減圧目的とされるものも増加してきた.栄養剤投与は逆流防止の観点から,固形化栄養の考えが導入されてきた.カテーテル交換にまつわる医療事故はここ数年,マスコミの報道で知られるとおりで,刑事告発される事例が増加している.発生頻度は低いが死亡例を含む重症合併症となるため,安全な交換の方法についての活発な議論がされている.
参考文献
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