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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 消化管内視鏡治療2006 コラム

穿孔させないためのコツ

著者: 田村智1

所属機関: 1高知大学医学部附属病院光学医療診療部

ページ範囲:P.721 - P.722

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 大腸内視鏡検査の普及によって,ポリープだけでなく陥凹型腫瘍や側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor ; LST)も多く発見されるようになってきたため,内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection ; EMR)は日常診療において,欠かすことのできない手段となっている.本稿では,LSTを対象に,確実で安全なEMRの方法と適応について述べる.

 LSTは腫瘍径の大きな病変が多いため,分割EMRとなる場合が多いが,局注とスネアの架け方次第で一括切除が可能となる.腫瘍径から,その一括切除率を検討すると,20mm以下では80%が一括で切除されているが,21mm以上になると逆転し,31mm以上になると約90%が分割切除になっている.以上の結果から,腫瘍径から評価した一括切除可能病変は,20mm以下であるが,局在・肉眼形態や蠕動運動などで好条件下では,40mmくらいまで一括切除可能である.

参考文献

1) Uno Y, Munakata A. The non-lifting sign of invasive colon cancer. Gastrointest Endosc 40 : 485-489, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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