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文献詳細

雑誌文献

胃と腸41巻8号

2006年07月発行

文献概要

今月の主題 転移陽性胃粘膜内癌の特徴と取り扱い 座談会

転移陽性胃粘膜内癌の特徴と取り扱い

著者: 岩下明徳1 三島利之2 小野裕之3 長浜隆司4 宮川国久5 畠二郎6 芳野純治7 大谷吉秀8

所属機関: 1福岡大学筑紫病院病理部 2仙台厚生病院消化器内視鏡センター 3静岡がんセンター内視鏡部消化器内科 4早期胃癌検診協会中央診療所 5国立がんセンター中央病院放射線診断部 6川崎医科大学検査診断学 7藤田保健衛生大学第二病院内科 8埼玉医科大学消化器・一般外科

ページ範囲:P.1177 - P.1191

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 芳野(司会) 本日はご出席ありがとうございます.早期胃癌の治療には現在EMR(endoscopic mucosal resection),ESD(endoscopic submucosal dissection)の内視鏡治療,機能温存胃切除が行われています.内視鏡治療については,日本胃癌学会より胃癌治療ガイドラインが提示され,その適応が述べられています.その適応の原則はリンパ節転移の可能性がほとんどないこと,一括切除ができる大きさと部位にあることで,それに従った,具体的な適応法が定められています.また大きく一括切除が可能なESDの開発によって,リンパ節転移の立場から広い範囲の適応についても内視鏡治療の対象となりうるとなっています.その根拠として,粘膜内癌(M癌)のリンパ節転移については同じガイドラインで大きさ,組織型,UL(潰瘍)の有無別の成績が提示されていて,それに従って実際行っているわけですが,これはリンパ節転移のない胃癌の特徴を調べることにより検討されてきました.今回の主題の目的は逆に転移陽性のM癌を取り上げ,その特徴を検討すること,そして実際にEMR,ESDなどの内視鏡治療をするときに,それをどのように生かしていくかを検討することです.また,内視鏡治療後の経過観察をどのようにしていくか,すなわちリンパ節転移や他臓器転移を見つけていく際に,臨床的な対応はどうすべきか.さらに,実際にリンパ節転移,肝転移などを早期に発見,診断するにはどういう方法があるか.その現状と将来についてお話しいただければと思っています.

病理の立場から

 大谷(司会) まず病理の立場から,転移を認める胃M癌の特徴についてお話しください.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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