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文献詳細

雑誌文献

胃と腸42巻1号

2007年01月発行

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書評「IPMN/MCN国際診療ガイドライン 日本語版・解説」 フリーアクセス

著者: 松野正紀1

所属機関: 1東北厚生年金病院

ページ範囲:P.46 - P.46

文献概要

 癌研究会附属病院の大橋計彦らが,十二指腸乳頭の特異な所見を伴った粘液産生膵腫瘍を,世界に先駆けて報告してからはや四半世紀が経過した.この間,数多くの報告がわが国および諸外国からなされ,この疾患が膵臓病の中で重要な位置を占めるようになった.なぜ重要なのかと言うと,発生頻度はそれほど高くはないが,経過とともに癌化する傾向が強いからである.

 わが国の高齢者の剖検膵では,半数以上に微小なものも含めて嚢胞性病変が認められる.このような状況の中で,嚢胞性疾患の鑑別診断が治療上重要になってきた.世界保健機関(WHO)が,粘液を産生する嚢胞性膵腫瘍を膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と粘液性嚢胞腫瘍(MCN)の2群に分類したのが10年前であった.それ以後,本疾患に対する理解が急速に深まった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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