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文献詳細

雑誌文献

胃と腸42巻12号

2007年11月発行

今月の主題 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)起因性消化管病変

序説

非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)起因性消化管病変の臨床

著者: 飯田三雄1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.1683 - P.1684

文献概要

 非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs;NSAID)は,抗炎症・解熱・鎮痛作用や血小板凝集抑制作用を有するため,発熱・炎症性疾患,関節炎,腰痛,膠原病などの治療,さらには脳血管障害や虚血性心疾患の予防と治療など内科および整形外科領域にわたって汎用されている.近年の高齢化社会を反映し,その使用頻度は増加の一途をたどっているが,副作用として消化管に粘膜傷害を惹起することが臨床上問題となっている.

参考文献

1)塩川優一,延永正,斎藤輝信,他.非ステロイド性抗炎症剤による上部消化管傷害に関する疫学調査.リウマチ 31:96-111, 1991
2)胃潰瘍ガイドラインの適用と評価に関する研究班(編).EBMに基づく胃潰瘍診療ガイドライン,第2版.じほう,2007
3) Huang JQ, Sridhar S, Hunt RH. Role of Helicobacter pylori infection and non-steroidal anti-inflammatory drugs in peptic ulcer disease:a meta-analysis. Lancet 359:14-22, 2002
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5) Graham DY, Opekun AR, Willingham FF, et al. Visible small-intestinal mucosal injury in chronic NSAID users. Clin Gastroenterol Hepatol 3:55-59, 2005
6) Goldstein JL, Eisen GM, Lewis B, et al. Video capsule endoscopy to prospectively assess small bowel injury with celecoxib, naproxen plus omeprazole, and placebo. Clin Gastroenterol Hepatol 3:133-141, 2005
7)飯田三雄.薬剤性腸炎―最近の話題.胃と腸 35:1115-1116, 2000
8)松本主之,飯田三雄,蔵原晃一,他.NSAID起因性下部消化管病変の臨床像―腸炎型と潰瘍型の対比.胃と腸 35:1147-1158, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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