icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸42巻5号

2007年04月発行

特集 消化管の拡大内視鏡観察2007

総論 3. 拡大観察と組織構築の関連

2) 胃

著者: 中村哲也12 山岸秀嗣3 福井広一3 増山仁徳4 藤盛孝博3 寺野彰56

所属機関: 1獨協医科大学消化器内視鏡センター 2獨協医科大学医療情報センター 3獨協医科大学人体分子病理 4増山胃腸科クリニック 5獨協医科大学 6獨協学園

ページ範囲:P.549 - P.556

文献概要

要旨 100万~135万画素の拡大電子内視鏡(EG-490ZW,EG-590ZW,FTS社製)を用いた胃の拡大観察所見と,組織構築との関連を示した.拡大内視鏡像における胃粘膜の4大要素とは,腺窩上皮とそれに覆われた間質による微小突起(papilla),胃小窩(gastric pit),毛細血管・集合細静脈,腺窩上皮細胞層である.これらの要素に注意すれば,拡大観察と組織構築の関連が推定可能である.しかし拡大観察でみられる毛細血管などの微小血管構造は,切除標本をホルマリン固定した後では観察できない.そこで,内視鏡的切除で得られた切除組織を半固定し水浸下で拡大内視鏡観察を行う方法が役に立つであろう.

参考文献

1) 吉田晶,熊井浩一郎,久保田哲朗,他.胃の微小血管構築.消化器内視鏡 16:1647-1649,2004
2) 八木一芳,中村厚夫,関根厚雄.胃粘膜の拡大観察 H. pylori の感染と胃粘膜の形態診断.胃と腸 38:1667-1673,2003
3) 田中三千雄,薄田勝男,伊藤博行,他.観察法でこんなに違う拡大内視鏡像とその読み方.消化器内視鏡 16:1651-1657,2004
4) 中村哲也,白川勝朗,増山仁徳,他.上部消化管粘膜の拡大所見と組織構造との対比.胃と腸 38:1613-1623,2003
5) 八尾健史,長濱孝,宗祐人,他.早期胃癌の微小血管構築像による存在および境界診断.消化器内視鏡 17:2093-2100,2005
6) 柏木亮一,藤盛孝博,中村哲也,他.早期胃癌の実体顕微鏡による側方進展診断.消化器内視鏡 7:655-662,1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら