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文献詳細

雑誌文献

胃と腸42巻5号

2007年04月発行

文献概要

特集 消化管の拡大内視鏡観察2007 総論 5. 拡大観察のコツ

2) 食道

著者: 有馬美和子1 有馬秀明2 多田正弘1

所属機関: 1埼玉県立がんセンター消化器内科 2有馬外科胃腸科

ページ範囲:P.630 - P.634

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要旨 食道は管腔が狭く,心拍動や呼吸性移動の影響を強く受ける.安定した状況で短時間に手際よく拡大観察するためには様々なコツがある.先端フードの装着は不可欠であるが,病変に押し付けたまま次の視野に移ったり,病変内で吸引したりするのは禁忌である.拡大率を先に決めたうえで,スコープの位置を細かく調節して焦点を合わせる.まずは中拡大程度で病変全体を観察し,気になる血管変化が捉えられたら,さらに拡大率を上げて観察する.強拡大ではトランペットに軽くタッチして送気し,病変とレンズとの間を取るようにする.病変の大きさの計測には,拡大時に観察される範囲をあらかじめ確認しておく必要がある.唾液を飲み込まないようにすることや規則的に呼吸をするなど,被検者の協力も欠かせない.

参考文献

1) 有馬秀明,有馬美和子,神津照雄,他.食道粘膜ヨード不染帯の拡大観察による検討.Gastroenterol Endosc 39:1557-1565,1997
2) 武藤学,高橋真理,三梨桂子,他.中・下咽頭表在性癌の微小血管による診断.消化器内視鏡 17:2061-2068,2005
3) 有馬美和子,有馬秀明,多田正弘.食道前癌病変の色素内視鏡診断.消化器内視鏡 18:443-452,2006
4) 有馬美和子.拡大内視鏡は食道癌の内視鏡診断をどう変えたか.Modern Physician 24:35-39,2004
5) Arima M, Tada M, Arima H. Evaluation of microvascular patterns of superficial esophageal cancers by magnifying endoscopy. Esophagus 4:191-197,2005
6) 有馬美和子,有馬秀明,多田正弘.表在食道癌の微細血管像による深達度診断.消化器内視鏡 17:2076-2083,2005
7) 有馬美和子,有馬秀明,多田正弘.食道色素内視鏡検査のコツ.Gastroenterol Endosc 49:1320-1329,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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