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文献詳細

雑誌文献

胃と腸42巻5号

2007年04月発行

特集 消化管の拡大内視鏡観察2007

総論 5. 拡大観察のコツ

4) 十二指腸・小腸

著者: 稲土修嗣1 圓谷朗雄1 品川和子1 梶浦新也1 金辰彦1 岡田和彦1

所属機関: 1富山赤十字病院消化器科

ページ範囲:P.639 - P.644

文献概要

要旨 近年ではズーム式拡大内視鏡の登場により,通常観察から瞬時に拡大観察(80倍)することが容易となり,鮮明な画像が得られるようになった.十二指腸や小腸の拡大観察では絨毛形態の変化に注目することが重要である.そのためには健常人における絨毛形態を理解することが不可欠である.ことに絨毛の萎縮や消失,胃型上皮化生の出現に注目すべきと考えられる.さらにNBI(narrow band imaging;狭帯域光観察)の導入により従来からの粘膜表面構造に加え粘膜表層の毛細血管を明瞭に観察することが可能となり,新たな知見の集積が期待される.

参考文献

1) 圓谷朗雄,稲土修嗣.色素内視鏡と拡大内視鏡.消化器内視鏡 12:1698-1701,2000
2) 稲土修嗣.胃・十二指腸におけるメチレンブルー染色法. 消化器内視鏡 8:980-984,1996
3) 稲土修嗣.小腸の絨毛の形態分類.消化器内視鏡 12:66-67,2000
4) 稲土修嗣,田中三千雄,佐々木博.ヒト十二指腸の絨毛形態に関する研究―正常例における実体顕微鏡的観察.日消誌 83:1444-1454,1986
5) 稲土修嗣.十二指腸の非腫瘍性びまん性病変の診断―非特異性十二指腸炎.胃と腸 37:773-780,2002
6) 稲土修嗣.十二指腸潰瘍の病態解明のための内視鏡診断.消化器内視鏡 9:493-499,1997
7) 稲土修嗣.十二指腸における拡大内視鏡観察.田尻久雄・田中信治(編),消化管拡大内視鏡観察の実際―観察のコツと診断のポイント.金原出版,2004
8) 柳井秀雄,榊信廣,多田正弘,他.胃・十二指腸の炎症・潰瘍性病変と内視鏡拡大観察.消化器内視鏡 3:439-449,1991
9) 田中三千雄.拡大内視鏡でみた消化管粘膜吸収.消化器内視鏡 3:463-472,1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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