icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸42巻7号

2007年06月発行

今月の主題 大腸ESDの現況と将来展望

主題

大腸ESDに対する工夫と進歩―高周波電源装置の条件設定と意義

著者: 池松弘朗1 土井俊彦1 佐野寧2

所属機関: 1国立がんセンター東病院内視鏡部消化器科 2薫風会佐野病院消化器センター

ページ範囲:P.1097 - P.1100

文献概要

要旨 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が大腸腫瘍に対しても施行されるようになり,高周波電源装置はなくてはならない存在である.現在のところ安全性・有効性のエビデンスはなく,各エキスパートの経験に基づく設定が推奨されているに過ぎない.特に大腸腫瘍病変に対する切除は腸壁が薄く,管腔の条件によりスコープの操作性が制限されることなどもあり,高周波電源装置の条件設定を十分に理解する必要がある.当院ではバイポーラナイフ(Bナイフ)を使用している.バイポーラは切開部に電気が集中し生体抵抗も安定し低い出力で切開が可能であり,また深部に熱変性を来さないため安全に切除できる.

参考文献

1) 小田島慎也,藤城光弘,小俣政男,他.高周波電源装置の種類・特性と条件設定.田中信治(編).大腸 EMR・ESD の基本手技.メジカルビュー社,pp110-115,2006
2) 小山恒男,宮田佳典,友利彰寿,他.高周波発生装置の特徴とその使い方.消化器内視鏡 16:723-727,2004
3) 土井俊彦.高周波電源装置の種類・特性と条件設定.田中信治(編).大腸 EMR・ESD の基本手技.メジカルビュー社,pp27-30,2006
4) 丹羽寛文(監).消化器内視鏡治療における高周波発生装置の使い方と注意点.日本メディカルセンター,2005
5) Sano Y, Fu KI, Saito Y, et al. A newly developed bipolar-current needle-knife for endoscopic submucosal dissection of large colorectal tumors. Endoscopy 38: E95,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら