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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻1号

2008年01月発行

文献概要

今月の症例

放射線治療が奏効したHelicobacter pylori陰性胃MALTリンパ腫の1例

著者: 越川佳代子1 細井董三1 佐谷健一郎2 山村彰彦3

所属機関: 1霞ヶ浦成人病研究事業団健診センター 2東京医科大学霞ヶ浦病院放射線科 3東京都多摩がん検診センター検査科

ページ範囲:P.4 - P.7

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〔患 者〕50歳代,女性.

〔主 訴〕特になし(検診異常).

〔家族歴・既往歴〕特記すべきことなし.

〔現病歴〕2005年12月,特に自覚症状なく人間ドックに入り,胃X線検査にて異常を指摘された.

〔現 症〕身長152cm,体重43kg.意識清明.胸腹部に理学的異常所見なし.

〔検査所見〕血清Helicobacter pylori(H.pylori)抗体価陰性.

〔胃X線所見〕腹臥位前壁二重造影像で,胃角部大彎に中心部に淡いバリウム斑を伴った不整形の隆起性病変を認め,病変部へ向かうひだは肥厚し,なだらかに病変部へ移行している(Fig. 1,2a~d).圧迫像では,中心部に不整形のバリウム斑を伴った辺縁平滑な隆起性病変が認められた(Fig. 3a~d).

参考文献

1) Schechter NR, Portlock CS, Yahalom J. Treatment of mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma of the stomach with radiation alone. J Clin Oncol 16:1916-1921, 1998
2) 早渕尚文,戸田幸博,池田恢,他.胃悪性リンパ腫に対する非切除放射線療法の試み―日本放射線腫瘍学会調査研究グループと悪性リンパ腫治療研究会の共用ガイドラインによる治療結果の検討.日放腫会誌 14:61-67, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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