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今月の主題 早期胃癌ESD―適応拡大を求めて 座談会
早期胃癌ESD―適応拡大を求めて
著者: 小野裕之1 八尾隆史2 味岡洋一3 大谷吉秀4 井上晴洋5 矢作直久6 長南明道7 小山恒男8
所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科 2九州大学大学院医学研究院形態機能病理学 3新潟大学大学院医歯学総合研究科分子・診断病理学 4埼玉医科大学国際医療センター消化器外科 5昭和大学横浜市北部病院消化器センター 6虎の門病院消化器科 7仙台厚生病院消化器内視鏡センター 8佐久総合病院胃腸科
ページ範囲:P.91 - P.106
文献購入ページに移動長南(司会) 今日はお忙しい中,お出でいただきありがとうございます.胃のESD(endoscopic submucosal dissection)が開発されて10年以上が経過しました.この間,様々なディバイス,高周波装置,スコープの開発や改良があり,また,基幹病院における実地・ライブ等によるトレーニングの成果もあって,ESDの技術は飛躍的に向上しています.その結果,ESDの適応は徐々に拡大されているわけですが,胃癌治療ガイドラインにおけるEMR(endosocopic mucosal resection)適応の原則は,リンパ節転移の可能性がほとんどないこと,そして腫瘍が一括切除できる大きさと部位にあることとなっています.現状の適応はご存知のとおり,分化型UL(-)2cm以下の肉眼的M癌となっています.この適応には,組織学的な制約,すなわちリンパ節転移がほとんどないことに加え,技術的な制約,つまり一括切除できる大きさと部位があります.この2つに規制されているEMRの適応が,ESDでどこまで拡大できるかということが本座談会のテーマです.ここからは小山先生に進行をお願いします.
小山(司会) では,適応拡大の論理的な背景に関して,小野先生のご解説をお願いします.
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