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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻10号

2008年09月発行

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書評「コミュニケーションスキル・トレーニング 患者満足度の向上と効果的な診療のために」 フリーアクセス

著者: 江口成美1

所属機関: 1日本医師会総合政策研究機構

ページ範囲:P.1452 - P.1452

文献概要

 日本でコミュニケーションスキル・トレーニングを医学教育に取り入れるようになったのは1990年以降である.それ以前に大学を卒業した医師の大部分は,コミュニケーションにかかわる教育を受ける機会がなかった.本書はこうしたベテラン医師を対象に,患者とのコミュニーションスキルの習得と実践について体系的な学習を可能とする,従来なかった手引書である.前半にコミュニケーションや患者満足度に関する解説があり,後半にスキルアップのための手法やトレーニングの内容,効果が説明されている.ベテラン医師が自身で学べると同時に,トレーニングコースの実践テキストとしても活用することができる.編著者らは,コミュニケーションスキル・トレーニングコース(CSTコース)の開発・運営に実際に携わる専門家で,編者のお一人の松村真司先生は,研究もこなしながら臨床の場で活躍されている先生である.

 病気になれば誰しも不安で心細くなる.医療者と心の通う対話ができれば,患者は緊張や不安が和らぎ,診療を前向きに受けることができ,ひいては病気と積極的に向き合うことができる.一方,よいコミュニケーションは医師自身の達成感も向上させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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