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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻10号

2008年09月発行

今月の主題 早期食道癌の診断─最近の進歩

座談会

早期食道癌の診断における最近の進歩と問題点

著者: 有馬美和子1 大森泰2 井上晴洋3 高木靖寛4 吉田操5 大倉康男6 門馬久美子7 小山恒男8

所属機関: 1埼玉県立がんセンター消化器内科 2川崎市立川崎病院外科 3昭和大学横浜市北部病院消化器センター 4福岡大学筑紫病院消化器科 5早期胃癌検診協会 6杏林大学医学部病理学 7東京都立駒込病院内視鏡科 8佐久総合病院胃腸科

ページ範囲:P.1511 - P.1528

文献概要

 門馬(司会) 本日の座談会のテーマは,「早期食道癌の診断における最近の進歩と問題点」です.早期の食道癌ですから,発見できれば内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection ; EMR)や内視鏡的粘膜下層はく離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)の内視鏡治療が可能ですので,早期の病変を拾い上げるために,多くの症例に対してヨード染色がかなり長い間行われてきたと思います.また,そうして拾い上げられた病変を,色素内視鏡,超音波内視鏡,X線で深達度診断を行い,どういう治療方針を取るかを決めてきたと思います.けれども,最近の内視鏡,X線などの検査機器の進歩には非常に目を見張るものがあると思います.病変によっては,ヨードを撒かなくても発見でき,拡大内視鏡を用いて,より詳細な深達度診断を行うなど,いろいろな手段が出てきています.本日は,そういう検査機器の発達によって変化してきたことについて,いろいろな分野の先生方から,どういう検査が有用で,どうしたらもっと利点があるのか,そして現在挙げられる問題点は何か,お話し合いいただきたいと思います.本日は,食道表在癌の拾い上げ診断,すなわち存在診断と,もう1つは深達度診断を中心に話をしていただこうと思います.最初は拾い上げ診断についてです.皆さんが現在お使いの内視鏡は,高解像度のものだと思いますが,高解像度内視鏡における拾い上げ診断の現況について,有馬先生に口火を切っていただけたらと思います.通常観察で,どのように見えているかということですが.

 小山(司会) ごく最近のみではなくて,ここ5年くらいの範囲を含めてお願いします.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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