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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻4号

2008年04月発行

文献概要

特集 小腸疾患2008 各論 4.全身性疾患の部分症としての小腸病変

3) 強皮症

著者: 小林恭子1 岩田正己1 平田一郎1 小野田覚2 水谷昭衛2 有馬裕子1 吉岡大介1 嶋崎宏明1 丸山尚子1 鎌野俊彰1 田原智満1 神谷芳雄1 中村雅彦1 中村正克1 長坂光夫1 柴田知行1 高濱和也1 渡邊真1 有沢富康1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部消化管内科 2藤田保健衛生大学医学部リウマチ感染症内科

ページ範囲:P.692 - P.698

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要旨 強皮症は全消化管に罹患しうるが,食道,小腸,大腸,胃の順に多く,小腸病変は強皮症患者の約50%に認める.上部消化管X線検査では食道中部~下部の蠕動低下と下部の拡張を認める.小腸病変には偽性腸閉塞や腸管嚢腫様気腫症などがある.小腸X線検査所見はhide bound appearance,coil spring appearanceが言われている.今回,CREST症候群に小腸病変を伴った症例を経験し,比較的まれな症例であったので報告する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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