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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻6号

2008年05月発行

今月の主題 大腸の新しい画像診断

序説

大腸の新しい画像診断

著者: 芳野純治1

所属機関: 1藤田保健衛生大学第二病院内科

ページ範囲:P.879 - P.880

文献概要

 消化管の画像診断は本誌の大きなテーマの1つであり,これまで繰り返し検討されてきた.X線・内視鏡所見を切除標本のマクロ像や病理組織像と対比し,所見の成り立ちを解析することにより診断が進歩した.超音波内視鏡が開発され診断法として確立されようとしたときも同様の過程をたどった.大腸の画像診断において病理組織像に立脚したX線検査と内視鏡検査は診断の基本である.

 新しい診断学はこれまでの診断学に比してより正確で,より容易に,より安全に,より低侵襲であることを求めて開発されてきた.これらは従来の診断学により細かな検討を加えるか,新しい手段(方法)を開発することにより組み立てられている.それには新しい発想の転換とそれを支える科学技術の進歩があったとも言える.一方,それらが診断学として評価されるには,これまでと同様に病理所見との対比を十分に行うことが求められる.

参考文献

1)長廻紘.「胃と腸」33年間の歩みからみた早期大腸癌―診断と治療の歩みと展望.胃と腸 33:33-46, 1998
2)工藤進英,三浦宏二,高野征雄,他.微小大腸癌の診断―実体顕微鏡所見を含めて.胃と腸 25:801-812, 1990
3)佐野寧,小林正彦,神津隆弘,他.狭帯化RGB filter内蔵narrow-band image(NBI)systemの開発・臨床応用.胃と腸 36:1283-1287, 2001
4)丹羽寛文.特殊光観察の試みの変遷.田尻久雄(編).特殊光による内視鏡アトラス―NBI・AFI・IRI診断の最前線.日本メディカルセンター,pp 14-22, 2006
5)丹羽寛文,田尻久雄,他.内視鏡観察法に関する新たな分類の提唱.臨床消化器内科 23:137-141, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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