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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻6号

2008年05月発行

文献概要

今月の主題 大腸の新しい画像診断 主題

大腸の新しい超音波診断―三次元内視鏡的超音波断層法

著者: 掛村忠義1 根本夕夏子1 藤沼澄夫1 佐藤浩一郎1 太田昭彦1 飯田努1 伊藤紗代1 平畑光一1 鴫山文子1 古畑司1 横内幸2 前谷容1

所属機関: 1東邦大学医療センター大橋病院消化器内科 2東邦大学医療センター大橋病院病理部

ページ範囲:P.929 - P.938

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要旨 大腸領域においても細径超音波プローブによる3D EUSが広く活用されている.直腸領域ではより広い範囲の検索のために直腸肛門用3D硬性超音波プローブが開発されている.ヘリカル走査の情報から表面構築像を含むすべての観測モードにおいてリアルタイム表示が可能になった.表面構築像および複数断層像の3D解析は癌最深部の検索,リンパ節転移診断などに有用と考えられる.完全任意断層面の解析が実現し,有茎性病変の連続した頭茎部の描出により癌の粘膜下層浸潤度レベル診断が可能になった.他分野技術の応用により体内移動する断層面の位置および方向情報を表現できれば,専用機を含むすべてのEUS機器の3D化を期待しうる.

参考文献

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3)掛村忠義,根本夕夏子,飯田努,他.消化管の体内走査による3D-USの意義.消化器内視鏡 19:947-954, 2007
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16)真口宏介,小山内学,潟沼朗生.超音波内視鏡スコープオリエンテーションシステム.消化器内視鏡 17:863-868, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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