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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻7号

2008年06月発行

文献概要

今月の症例

大腸多発腺腫と消化管粘膜に色素沈着を伴ったCronkhite-Canada症候群の1例

著者: 檜沢一興1 南部匠2 中守真理3 八尾隆史4 松本主之5 飯田三雄5

所属機関: 1公立学校共済組合九州中央病院消化器内科 2なんぶ胃腸科内科クリニック 3公立学校共済組合九州中央病院病理 4九州大学大学院形態機能病理学 5九州大学大学院病態機能内科学

ページ範囲:P.1014 - P.1016

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 〔患 者〕 50歳代,女性.

 〔主 訴〕 水様下痢.

 〔既往歴・家族歴・生活歴〕 特記事項なし.

 〔現病歴〕 2005年4月,水様下痢に続いて味覚異常と爪甲萎縮が出現し近医を受診した.臨床徴候よりCronkhite-Canada症候群(Cronkhite-Canada syndrome;CCS)が疑われ当科紹介となった.

 〔理学所見〕 身長150cm,体重48kg.胸腹部に異常なく,指趾爪甲は白濁変形していた.

 〔検査所見〕 白血球数4,540/μlで分画に異常なく,軽度の鉄欠乏性貧血(血色素量9.4g/dl)と低アルブミン血症(3.6g/dl)を認めた.

参考文献

1) Hizawa K, Nakamori M, Yao T, et al. A case of Cronkhite-Canada syndrome with colorectal adenomas:effect of the nonsteroidal anti-inflammatory drug sulindac. Am J Gastroenterol 102:1831-1832, 2007
2)水腰英四郎,大場栄,酒井境美智子,他.ステロイド治療によるポリポーシス軽快後多発性大腸腺腫と直腸癌の合併が明らかになったCronkhite-Canada症候群の1例―p53免疫染色による癌発生母地の検討を加えて.日消誌 95:551-556, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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