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文献詳細

雑誌文献

胃と腸43巻8号

2008年07月発行

今月の主題 胃癌に対する内視鏡スクリーニングの現状と将来

主題

胃癌に対する内視鏡スクリーニング―私はこうしている

著者: 赤松泰次1

所属機関: 1信州大学医学部附属病院内視鏡診療部

ページ範囲:P.1221 - P.1224

文献概要

胃内視鏡スクリーニングの基本

 見落としのない胃癌の内視鏡スクリーニングを行うためには,胃内を隈なく観察することが重要である.漫然と観察しているだけでは病変を見落とす可能性があるため,ルーチン検査では一定の撮影部位と順序を決め,各部位を撮影と同時に観察する必要がある.また,撮影した内視鏡写真を見直す際に,撮影した部位が静止画でも判断できるように,胃内の"ランドマーク"(胃角,幽門輪,胃体部大彎の皺襞,噴門)が写った遠望写真を撮ってから近接撮影を行うように心掛ける.

 一方,よい条件で検査を行うことも大切で,反射の強い患者にはセデーションを行ったり,付着粘液や胃液の貯留が多い場合には適宜洗浄や吸引を行う必要がある.検査中に病変を認めた場合,その病変にばかり目を奪われることなく,胃全体を一通り観察した後でその部位の精査を行うようにする.

参考文献

1)赤松泰次.内視鏡観察のコツ:上部消化管―ルーチン撮影法(引き抜き法).胃と腸 39:1058-1062, 2004
2)赤松泰次.見落としのない上部消化管内視鏡スクリーニング(直視鏡).消化器内視鏡 16:664-668, 2004
3)赤松泰次,横澤秀一,金子靖典,他.上部消化管内視鏡検査におけるセデーション.消化器内視鏡 19:171-177, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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