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今月の主題 未分化型胃粘膜内癌のESD―適応拡大の可能性 座談会
未分化型胃粘膜内癌に対するESD 適応拡大の可能性
著者: 梨本篤1 八尾建史2 大倉康男3 矢作直久4 井上晴洋5 赤松泰次6 小山恒男7
所属機関: 1県立がんセンター新潟病院外科 2福岡大学筑紫病院消化器科 3杏林大学医学部病理学 4虎の門病院消化器内科 5昭和大学横浜市北部病院消化器センター 6信州大学病院内視鏡診療部 7佐久総合病院胃腸科
ページ範囲:P.101 - P.117
文献購入ページに移動赤松(司会) みなさん,お忙しい中お集まりいただきありがとうございます.本日の座談会のテーマは「未分化型胃粘膜内癌に対するESD(endoscopic submucosal dissection)適応拡大の可能性」です.ご存知のように,内視鏡治療の適応としては,現在“適応内病変",“適応拡大病変",“適応外病変"の3つに分けられています.後藤田卓志先生のご論文(Gastric Cancer 3 : 219-225, 2000.以下,Gotoda論文)に基づいて,適応拡大病変の条件がいくつか検討されていますが,未分化型の粘膜内(M)癌では,大きさが2cm以下かつ潰瘍(UL)を伴っていなければリンパ節転移の可能性が非常に低い病変であると考えられており,適応拡大の可能性があるとされています.ただし,未分化型癌というのは分化型癌に比べて範囲診断が難しく,リンパ節転移の問題もGotoda論文をそのまま受け入れてよいのかという意見もあります.本日の座談会では,①ESDの適応拡大とその問題点,②術前診断を正確に行えるか,③ESDの技術的な問題の3つに絞り,忌憚のないご意見をうかがいたいと思います.
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