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文献詳細

雑誌文献

胃と腸44巻3号

2009年03月発行

文献概要

今月の主題 食道扁平上皮癌に対するESDの適応と実際 主題

食道ESDの実際:胃との違いを含めて―Hookナイフ

著者: 平澤大1 藤田直孝1 鈴木敬1 尾花貴志1 菅原俊樹1 原田喜博1 大平哲也1 佐藤千晃1 菅野良秀1 鈴木憲次郎1 山形拓1 小川貴央1 小池良樹1 野田裕1

所属機関: 1仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科

ページ範囲:P.365 - P.368

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要旨 良好な視野を確保し,視認下に処置を遂行することが安全なESDを行う条件である.食道は管腔が非常に狭いため,視野確保がもともと困難なうえに,出血を来すと容易に視野不良となる.術前から十分な治療戦略を練り,このような障害を可能な限り克服する準備が必要である.狭いがゆえにナイフの取り回しにも制限がある.Hookナイフは視認下に組織を把持し,安全な方向に確実に切開することが可能であり,解剖学的な不利を解消できるデバイスである.本稿では,食道ESDを行うに当たっての治療戦略とHookナイフの使用法の実際を解説する.

参考文献

1)Hirasawa D, Fujita N, Ishida K, et al. Handmade outer flushing channel for safe endoscopic submucosl dissection. Dig Endosc 17 : 183-185, 2005
2)平澤大,藤田直孝.食道ESD困難例の克服─4.出血.小山恒男(編).食道・胃ESDの基本手技.メジカルビュー社,pp 145-147, 2007
3)平澤大,藤田直孝,堀之内節.ESDにおける麻酔管理─プロポフォール群とミダゾラム群の比較.斉藤大三,田尻久雄(編).ESDの周術期管理.日本メディカルセンター,pp 105-109, 2007
4)平澤大,藤田直孝,石田一彦,他.食道ESD手技の実際.消内視鏡 20 : 307-312, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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