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文献詳細

雑誌文献

胃と腸44巻4号

2009年04月発行

文献概要

特集 早期胃癌2009 序説

早期胃癌と先達者から学んだ形態学の意義

著者: 牛尾恭輔1

所属機関: 1九州がんセンター放射線科

ページ範囲:P.450 - P.454

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はじめに

 最近の形態診断学の進歩は著しい.そして現在,発見された胃癌のうち,早期胃癌の割合は飛躍的に増えている.拡大内視鏡の普及,NBI(narrow band imaging),経鼻内視鏡,蛍光や酢酸・インジゴカルミンなどによる内視鏡の研究など,検査方法は広がり,精度も高まった.拡大内視鏡の普及,NBI,経鼻内視鏡,蛍光内視鏡の研究などが挙げられ,MDCT(multidetector-row CT)によるバーチャル画像表示法の進歩もある.一方,Helicobacter pylori(HP)と胃癌との関係も判明し,免疫組織の深化,遺伝子学的な病理診断も深まりつつある.

 これらの基本にあるのは,形態診断学と言えよう.そこで私がこれまでに恩師や先輩の先生方から受けた形態診断学の教えを紹介し,その原点について述べることも,私の責務であろうと思う.私見も多いが,診断学に従事している,またこれから診断学の道に入ろうとしている若い先生方に,少しでも役に立てれば幸いである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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