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文献詳細

雑誌文献

胃と腸44巻7号

2009年06月発行

文献概要

今月の主題 食道胃接合部腺癌の診断 主題

食道胃接合部腺癌のNBI拡大観察による診断

著者: 高橋亜紀子1 小山恒男1 友利彰寿1

所属機関: 1佐久総合病院胃腸科

ページ範囲:P.1164 - P.1174

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要旨 食道胃接合部は内腔が狭く観察しにくいため,深吸気下での観察やupアングルと左右アングルを十分に使用する必要がある.食道胃接合部腺癌のNBI拡大観察では表面構造と血管構造に注目する.表面構造はpit様構造とvilli様構造に大別され,“不整化・癒合・大小不同・高密度”に注目して観察する.血管構造では“口径不同・走行不整・network pattern”を観察する.またSCJに接する病変の場合は扁平上皮下への進展がありうるため,口側境界に注意する必要がある.

参考文献

1)日本食道学会(編).食道癌取扱い規約,10版補訂版.金原出版,2008
2)Spechler SJ, Goyal RK. Barrett's esophagus. N Engl J Med 315 : 362-371, 1986
3)小山恒男.胃癌に対する内視鏡スクリーニング.胃と腸 43 : 1211-1215, 2008
4)貝瀬満,仲吉隆,山崎琢士,他.NBI併用拡大電子内視鏡による早期胃癌診断.臨消内科 21 : 47-53, 2005
5)八尾建史,頼岡誠,高木靖寛,他.胃粘膜の拡大観察─微小血管構築像を指標とした分化型早期胃癌の境界診断.胃と腸 38 : 1687-1700, 2003
6)小山恒男,高橋亜紀子,北村陽子,他.Barrett食道癌の拡大内視鏡診断.胃と腸 42 : 691-695, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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