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文献詳細

雑誌文献

胃と腸44巻9号

2009年08月発行

文献概要

今月の症例

乳頭状の表面構造をNBI拡大観察しえた胃型分化型腺癌の1例

著者: 上山茂充1 藤澤貴史1 大内佐智子1 土橋大輔1 寺西哲也1 長谷川徳子1 石原朗雄1 平野博嗣2 友藤喜信3

所属機関: 1新日鐵広畑病院内科 2新日鐵広畑病院病理科 3友藤内科医院

ページ範囲:P.1322 - P.1325

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 〔患 者〕 64歳,男性.上腹部不快感を主訴に近医を受診し,上部消化管内視鏡検査で腫瘍性病変を認めた.生検にてGroupIIIと診断され,精査加療目的にて当科に紹介となった.臨床症状・血液生化学的検査では異常を認めなかった.

 〔胃X線所見〕 胃体中部大彎に大きさ約4cmの辺縁隆起を伴う陥凹性病変を認めた(Fig. 1).左側臥位での病変の正面像では,陥凹辺縁は不整で鋸歯状を呈し,陥凹面は比較的平滑で肛門側に境界明瞭な陥凹内隆起を伴っていた(Fig. 1b).辺縁隆起の立ち上がりは比較的境界明瞭であった.空気量を増すと辺縁隆起および陥凹面は軟らかさを有していたが,陥凹内隆起の形態は変化せず硬い印象であった(Fig. 1c).第二斜位における病変の側面像では陥凹内隆起に一致して弧状変形を認めた(Fig. 1a).

参考文献

1)熊本浩志,飯野弥,雨宮秀武,他.短期間に高度の狭窄をきたした潰瘍性大腸炎の1例.ENDSCOPIC FORUM for digest dis 13 : 45-49, 1997
2)檜沢一興,渕上忠彦,平川雅彦,他.特異な進展を示した区域性潰瘍性大腸炎の1例.胃と腸 30 : 105-111, 1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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