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今月の主題 背景粘膜からみた胃癌ハイリスクグループ 序説
背景粘膜からみた胃癌ハイリスクグループ
著者: 川口実1
所属機関: 1国際医療福祉大学熱海病院内科
ページ範囲:P.1327 - P.1329
文献購入ページに移動はじめに
「背景粘膜からみた胃癌ハイリスクグループ」を特集することとなった.“胃癌のハイリスクグループ”としてはH. pylori(Helicobacter pylori)感染と関係する萎縮性胃炎,腸上皮化生がよく知られている.また,これらの萎縮,炎症を示す血清ペプシノゲンによるハイリスクグループの拾い上げも行われている1).
今回は純粋に形態学のみ,すなわちX線所見・内視鏡所見から胃癌のハイリスクグループの拾い上げが可能かどうかを検討することとなった.
企画案を提出したときは筆者自身興味があったので,おもしろい企画かなと思った.しかし,実際に特集を企画するとなると,どうまとめてよいのか混沌としてしまった.
われわれは,どのような胃粘膜に胃癌が発生しやすいのかを画像で見たいのである.
「背景粘膜からみた胃癌ハイリスクグループ」を特集することとなった.“胃癌のハイリスクグループ”としてはH. pylori(Helicobacter pylori)感染と関係する萎縮性胃炎,腸上皮化生がよく知られている.また,これらの萎縮,炎症を示す血清ペプシノゲンによるハイリスクグループの拾い上げも行われている1).
今回は純粋に形態学のみ,すなわちX線所見・内視鏡所見から胃癌のハイリスクグループの拾い上げが可能かどうかを検討することとなった.
企画案を提出したときは筆者自身興味があったので,おもしろい企画かなと思った.しかし,実際に特集を企画するとなると,どうまとめてよいのか混沌としてしまった.
われわれは,どのような胃粘膜に胃癌が発生しやすいのかを画像で見たいのである.
参考文献
1)三木一正.胃がんハイリスクストラテジーにもとづく胃内視鏡検診.Gastroenterol Endosc 49 : 2451-2461, 2007
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