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文献概要
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編集後記
著者: 山野泰穂1
所属機関: 1秋田赤十字病院消化器病センター
ページ範囲:P.1861 - P.1861
文献購入ページに移動 「大腸低分化腺癌の初期像とその進展」と題して斉藤裕輔先生,八尾隆史先生と小生とで編集小委員として本号を企画させていただいた.本誌内でも指摘しているように,全大腸癌に占める大腸低分化腺癌の頻度は諸家の報告も合わせると高くても7.7%以下と非常に低く,ましてや初期病変すなわち早期癌相当の病変となるとさらに希少症例であることが容易に推測でき,0.4~2.7%と報告されている.このような希少症例は,経験した施設であったとしても数例の保有のみであろうし,臨床・病理学的検討を行える状況にないと考えられ,編集委員会でも企画の遂行を疑問視された.
しかし,実際には主題症例として11症例の提示が得られ,また鑑別を要するであろう転移性大腸病変の提示も加わった内容となった.さらに,主題として菅井論文では病理の側面から腫瘍発生と分子異常について述べられたこと,また坂本論文では内視鏡的特徴として8症例が提示されたことで,今回のテーマを紐解く思慮を読者に示すことができた気がする.
しかし,実際には主題症例として11症例の提示が得られ,また鑑別を要するであろう転移性大腸病変の提示も加わった内容となった.さらに,主題として菅井論文では病理の側面から腫瘍発生と分子異常について述べられたこと,また坂本論文では内視鏡的特徴として8症例が提示されたことで,今回のテーマを紐解く思慮を読者に示すことができた気がする.
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