文献詳細
今月の主題 遺伝性消化管疾患の特徴と長期経過
主題関連
文献概要
要旨 ゲノム情報・遺伝情報は,(1)生涯変化しない情報(不変性),(2)将来を予測しうる情報(予測性),(3)血縁者も関与しうる情報(共有性)であるため,医療の世界に新たな倫理的問題が提起されており,診療の場において,遺伝情報を取り扱う場合には,遺伝カウンセリングの実施が求められる.遺伝性消化器疾患の場合,患者の確定診断は,他の血縁者の発症前診断,早期発見のためのスクリーニング検査の開始に結びつけられるものであり,積極的にその情報を血縁者に伝えるべきである.そのためには適切な遺伝カウンセリングを提供することが必要であり,遺伝子医療部門あるいは臨床遺伝専門医との連携が望まれる.
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