文献詳細
文献概要
今月の主題 スキルス胃癌と鑑別を要する疾患 序説
スキルス胃癌と鑑別を要する形態所見からみて
著者: 浜田勉1
所属機関: 1東京都保健医療公社東部地域病院内科
ページ範囲:P.418 - P.421
文献購入ページに移動はじめに
日常臨床においてスキルス胃癌に類似した形態変化に遭遇することは多い.ひだの蛇行や腫大,胃壁の肥厚や硬化,胃全体の狭窄や収縮などの所見を認めたとき,スキルス胃癌とそれに類似する疾患とを鑑別することは治療方針を決めるうえでも重要である.本号では,スキルス胃癌に類似する多くの疾患について,臨床画像を提示しつつ,鑑別診断に焦点を合わせてその所見を整理することを狙いとしている.まず,スキルス胃癌の基本的所見を種々の立場から提示し,次に,スキルス胃癌に類似する種々の疾患を腫瘍性疾患と非腫瘍性疾患に分け,その画像と鑑別診断をまとめる構成としている.非腫瘍性疾患については本誌37巻13号「胃癌と鑑別を要する炎症性疾患」の中で一部取り扱われたことがあるが,今回は疾患別に整理してまとめられている.
日常臨床においてスキルス胃癌に類似した形態変化に遭遇することは多い.ひだの蛇行や腫大,胃壁の肥厚や硬化,胃全体の狭窄や収縮などの所見を認めたとき,スキルス胃癌とそれに類似する疾患とを鑑別することは治療方針を決めるうえでも重要である.本号では,スキルス胃癌に類似する多くの疾患について,臨床画像を提示しつつ,鑑別診断に焦点を合わせてその所見を整理することを狙いとしている.まず,スキルス胃癌の基本的所見を種々の立場から提示し,次に,スキルス胃癌に類似する種々の疾患を腫瘍性疾患と非腫瘍性疾患に分け,その画像と鑑別診断をまとめる構成としている.非腫瘍性疾患については本誌37巻13号「胃癌と鑑別を要する炎症性疾患」の中で一部取り扱われたことがあるが,今回は疾患別に整理してまとめられている.
参考文献
1)佐野量造.胃疾患の臨床病理.医学書院,1974
2)中村恭一.胃癌の構造,1版.医学書院,1982
3)内田善仁.胃のふくらみが悪い病変.内視鏡所見のよみ方と鑑別診断─上部消化管,2版.芳野純治,浜田勉,川口実(編). pp216-225,医学書院,2007
4)矢田親一朗,松本主之,中村昌太郎,他.びまん浸潤型胃癌と鑑別を要する炎症性疾患.胃と腸 37 : 1701-1714, 2002
5)藤沢亨,福島万奈,倉石章,他.広範な萎縮,びらん,出血所見を呈し,診断に苦慮した自己免疫性汎胃炎(autoimmune pangastritis)の1例.胃と腸 37 : 1734-1740, 2002
6)浜田勉,近藤健司,阿部剛,他.びまん浸潤型胃癌と鑑別を要する炎症性病変,胃と腸 37 ; 1687-1699, 2002
7)松井敏幸.巨大ひだを呈する病変.内視鏡所見のよみ方と鑑別診断─上部消化管,2版.芳野純治,浜田勉,川口実(編).pp226-237,医学書院,2007
掲載誌情報