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文献詳細

雑誌文献

胃と腸45巻5号

2010年04月発行

特集 早期大腸癌2010

ノート 4.早期大腸癌の病理

大腸癌取扱い規約第7版補訂版の要点

著者: 河内洋1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院人体病理学

ページ範囲:P.695 - P.698

文献概要

要旨 「大腸癌取扱い規約(第7版補訂版)」では,主として大腸生検組織診断分類(Group分類)に変更が加えられた.新 Group分類では,従来の異型度分類から診断分類へと概念が変化し,生検診断の際には診断名に併記される付加的なものとなった.Group 2は,第6,7版では“非腫瘍性”であったが,補訂版では“腫瘍性か非腫瘍性か判断の困難な病変”と定義された.Group 2の定義が変更されたことで,状況によってはGroup2と判定される病変に癌が含まれることが起こりうる.これは補訂版において最も留意すべき点の1つであり,病理医・臨床医ともに十分な理解と相互確認のうえで診療に望む必要があると思われる.

参考文献

1)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,7版.金原出版,2006
2)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,7版補訂版.金原出版,2009
3)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,6版.金原出版,1998
4)中村恭一.大腸生検組織分類.「胃と腸」編集委員会(編).胃と腸用語辞典.医学書院,pp279,2002
5)Schlemper RJ, Riddell RH, Kato Y, et al. The Vienna classification of gastrointestinal epithelial neoplasia. Gut 47 : 251-255, 2000
6)厚生省特定疾患難治性炎症性腸管障害調査研究班.潰瘍性大腸炎に出現する異型上皮の病理組織学的判定基準surveillance colonoscopyへの応用を目的とした新判定基準の提案.日本大腸肛門病会誌 47 : 547-551, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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