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文献詳細

雑誌文献

胃と腸45巻5号

2010年04月発行

特集 早期大腸癌2010

主題 5.早期大腸癌のスクリーニング

1)便潜血反応─Hb・Tf同時測定法

著者: 平田一郎1 吉岡大介1 柴田知行1 長坂光夫1 高濱和也2 松瀬亮一3

所属機関: 1藤田保健衛生大学消化管内科学 2高濱医院 3京都医科学研究所

ページ範囲:P.725 - P.733

文献概要

要旨 全大腸内視鏡検査施行の病院受診者1,149例を対象に,Hb・Tf同時測定法とHb単独測定法〔Hb(+)法〕,Tf単独測定法〔Tf(+)法〕との大腸癌スクリーニング精度を比較検討した.Tf(+)法はHb(+)法に比して特異度では上回っていたが,感度においては及ばなかった.Hb・Tf同時測定・組み合せ判定法では,Hb(+)法に比して,HbかTfのいずれか陽性を反応陽性とする判定法〔Hb(+)or Tf(+)法〕で感度が上昇するが,特異度や陽性的中率は低下した.また,HbとTfのいずれも陽性を反応陽性とする判定法〔Hb(+)and Tf(+)法〕で特異度と陽性的中率の上昇を認めたが,感度は低下した.Hb・Tf同時測定・2段階判定法では,パターンAはHb(+)法の感度を維持したまま特異度を上げ,パターンBではHb(+)法の特異度を維持しながら感度を上げるため, Hb(+)法よりも精度の高い検査になる可能性が示された.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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