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文献詳細

雑誌文献

胃と腸45巻7号

2010年06月発行

文献概要

今月の主題 低異型度分化型胃癌の診断 主題

低異型度分化型胃癌―その病理学的特徴

著者: 二村聡1 江口浩一2 青柳邦彦2

所属機関: 1福岡大学医学部病理学講座 2福岡大学医学部消化器内科学講座

ページ範囲:P.1073 - P.1085

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要旨 粘膜下層以深に浸潤した低異型度分化型胃癌12例12病変のホルマリン固定外科手術検体を用いて,その病理学的特徴を検討した.細胞形質からは胃腸混合型腺癌8病変,完全腸型腺癌4病変に大別された.癌性潰瘍部を除き,すべての病変で粘膜内癌巣が広い範囲で保存され,この粘膜内癌巣に対して腫瘍が末広がりに深部浸潤すると立ち上がりがなだらかな粘膜下腫瘤様の隆起を形成した.深部浸潤部における癌の異型度は粘膜内癌巣と同程度に低く,腺管構造は保たれていた.腸上皮化生を伴った粘膜を背景にもつ粘膜内癌巣の辺縁境界は不明瞭であったが,癌部粘膜の色調は概して褐色調であった.以上の特徴の指摘とともに低異型度癌と超高分化型腺癌の異同について見解を述べた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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